氷のかわりにお菓子(水無月)を食べる日
【よくわかる解説】
夏越の祓(なごしのはらえ)とは、一年の折り返しである6月30日に
水無月(みなづき)という、白いういろうの上に小豆を乗せたお菓子を
食べて、それまでの半年の穢れや災いを祓い、残りの半年を穏やかに
過ごせるように願う行事です。
古代から宮中では、国家儀礼として6月晦日(みそか)に、
「大祓(おおはらい)」という儀式を行い、このとき氷を
口に含み暑気を払いしました。氷が簡単に手に入らない
庶民は代わりに「水無月」を食べました。(こっちがいい?)
また、神社では、茅(かや)や藁で作った
大きな茅の輪(ちのわ)をくぐります。
茅の輪くぐりの由来は『備後国(今の広島県)風土記』に
見られ疫病除けでした。
この地方でよく採れた茅で編んだ輪を腰に付けていました。
江戸時代に庶民受けするように大きな輪になりました。
【参考】
『怪談十二か月 春 花散らす雨の記憶』 汐文社
『月曜日の抹茶カフェ』 青山美智子/宝島社
川に住む「龍」からお米を守るため
【よくわかる解説】
紀元前3世紀ごろ中国に「屈原」という政治家・詩人がいました。
正義感が強く人々には慕われていましたが、陰謀により国を追われ
絶望のため5月5日に川に身投げしてしまいます。
彼を慕う人々は5月5日に竹筒に米を入れ川に投げ入れました。
この米を川に住む龍に食べられないように、龍が嫌うとされる
楝(おうち)の葉で包み五色の糸で巻きました。
これが日本に伝わると身近にあり、殺菌作用のある
「茅(ちがや)」、「笹(ささ)」、竹の皮などで包みました。
茅は、ちまきの名前の由来となりました。
大切なものを守るための魔除けの意味が込められています。
【出典】
『中国の歴史 人物事典』 集英社
大天使ガブリエルが聖母マリアに受胎告知したから
【よくわかる解説】
日本の新入学が4月なのは、明治19年の学校令により、それまで自治体ごとにばらばら
だった新入学の時期を会計年度と合わせて4月に統一したことに始まります。
日本の会計年度は、明治政府が参考にしたイギリスの4月に合わせました。
イギリスの会計年度は、3月25日の「受胎告知の日」(Lady Day)に起因します。
この日に大天使ガブリエルが、聖母マリアに
キリストの受胎を告げたとされています。
そのため、この日がすべての始まりということなので、
4月がイギリスの会計年度の始まりとなりました。
そして、「受胎告知の日」の9カ月後、12月25日が
キリストの誕生日「クリスマス」となるのです。
ちなみに、当のイギリスの新入学は、会計年度とは関係なく9月です。
これは、農業のサイクルで、収穫が一段落した
9月に学校がはじまります。
南半球でも、収穫が終わる1,2月が新入学です。
お隣の韓国では、4月は気候がよく勉強に集中できるので
3月に新入学を済ませます。
【出典】
『レオナルド・ダ・ヴィンチと受胎告知』 岡田温司・池上英洋/平凡社
ウァレンティヌス司教の殉教伝説から
【よくわかる解説】
3世紀の古代ローマで、皇帝クラウディウス2世は兵士の
士気低下を理由に結婚を禁止していました。
キリスト教の司教ウァレンティヌス(ヴァレンタイン)は、
かわいそうに思い密かに兵士を結婚させていました。
しかし、発覚し、2月14日に処刑されました。
また、2月14日は、ローマ時代、豊穣を祈る祭り「ルペルカリア祭」
の前日で、「家庭と結婚の神ユノ」の祝日でした。
これらにより、2月14日が聖ヴァレンタインの日/恋人たちの日と
なったと言われています。
女性がチョコレートを贈る日というのは、
日本のお菓子会社が仕掛けた販売戦略ですね。
【出典】
『世界の祝祭日の事典』 中野典子/東京堂出版
せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ
【よくわかる解説】
春の七草は、お正月で疲れた胃腸を整えるために選ばれた言わば「神セブン」です。
@ せり(芹):胃腸を目覚めさせる
A なずな(薺)ぺんぺん草:腹痛や血止め
B ごぎょう(御形):呼吸器系に良い
C はこべら(繁縷):歯磨き草ともよばれ歯茎の腫れをおさえる
D ほとげのざ(仏の座)小鬼田平子:食欲不振を改善 ※心の薬?
E すずな(菘)かぶ:葉っぱが栄養豊富
F すずしろ(蘿蔔)大根:体を清める
「ほとけのざ」は、ピンク(紫)の花と黄色の花の二種類あります。
全く別の種類で、七草は黄色の方です。
ピンクの方は、薬効は無く食用には適しません。
江戸時代には、間違える人が多く
正月早々、医者にかかる人がたくさんいたとか・・・
【出典】
『斉藤孝の覚えていきたい日本の行事』 斉藤孝/金の星
『自然のめぐみを楽しむ昔ながらの和の行事』 石坂昌子/家の光協会